世界知的所有権機関(WIPO) ダレン・タン事務局長が来学

2023.03.14(火)

お知らせ

2023年3月2日(木)、組織トップのダレン・タン事務局長はじめ、国連機関である世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization;以下 WIPO)関係者が本学を訪問されました。この訪問は、ダレン・タン事務局長の来日に合わせ、昨年4月にWIPOの環境技術に関するグローバルプラットフォームである「WIPO GREEN」にパートナーとして認定されたことを受けて実現したものです。
西尾章治郎総長からWIPO GREENパートナー認定に関する謝辞とともに歓迎の挨拶を行った後、西尾章治郎総長、河原源太理事・副学長、笹野秀生共創機構特任教授から、本学の産学連携・知的財産に関する活動や、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に向けた本学の取組などを説明し、本学の組織対組織の産学連携の取組、技術移転・ベンチャー創成に際しての知的財産の重要性、大阪・関西万博に関して活発な意見交換が行われました。

会議室における意見交換の様子

本部棟会議室にて(左から、(特許庁)田内幸治国際政策課多国間政策室長、(本学)笹野特任教授、河原理事・副学長、西尾総長、(WIPO)タン事務局長、夏目健一郎事務局長補、澤井智毅日本事務所長、五十棲毅PCT法務・国際局上級部長、廣田健介参事官、橋本祐佳アソシエート・リサーチ・オフィサー)

西尾総長、河原理事・副学長との意見交換後には、核物理研究センターにおいて、青井考教授・副センター長から、サイクロトロン施設の紹介と共に、同センターでの研究成果を用いた本学発ベンチャーの取組を説明し、高い関心が示されました。


核物理研究センターにて青井教授・副センター長(左から2番目)から説明を受けるWIPOからの来学者

核物理研究センター訪問の後、本学教職員・大学院生との意見交換がInnovators’ Club専用スペース(産学共創C棟2階)にて行われました。
まず、Innovators Clubに所属する大学院生2名からの発表および質疑を行いました。
熊内環さん(工学研究科・松崎研M2)からは、3Dプリンティングなどを用いて培養肉を製造する研究の紹介、鐘ヶ江壮介さん(工学研究科・小泉研D2)からは時間と共に形状を大きく変化させ得るメタマテリアルに関する研究の紹介がなされ、技術面、事業面、起業に関する意識などについて、活発な質疑応答が行われました。

(左写真)熊内環さんによる発表の様子、(右写真)鐘ヶ江壮介さんによる発表の様子

その後、星本陽一工学研究科准教授によるCOおよびCO2が混在する粗水素から純度の高い水素を精製・貯蔵する研究や社会実装のための知的財産取得の経験談などの紹介、並びに、大久保敬高等共創研究院教授によるメタンから常温常圧でメタノール及びギ酸を合成する研究(WIPO GREENデータベース掲載)や北海道興部町におけるプロジェクトの紹介が行われ、それぞれ高い関心と活発な質疑応答が行われました。
ダレン・タン事務局長からは、研究成果の事業化の際には知的財産が重要な役割を果たすが、その際、特許だけではなく、デザイン、商標(ブランド)などの知的財産にも広く目を向けて欲しいとのコメントがありました。

(左写真)星本准教授による発表の様子、(右写真)大久保教授による発表の様子

歓談の様子

教職員・大学院生との意見交換会場(Innovators’ Club専用スペース)にて(左から、南佑輝特任研究員、鐘ヶ江さん、星本准教授、笹野特任教授、タン事務局長、大久保教授、熊内さん、夏目事務局長補、五十棲上級部長)

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