大阪大学シンポジウム「COVID-19から学ぶ―大阪大学における感染症研究のミッション―」を開催しました

2022.01.21(金)

お知らせ

 2022年1月10日(月・祝)、グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場 大阪市北区中之島)で、大阪大学シンポジウム「COVID-19から学ぶ―大阪大学における感染症研究のミッション―」を開催しました。本学に2021年4月、感染症総合教育研究拠点(CiDER)が設立されたことに伴うキックオフシンポジウムで、感染症研究をテーマとして国際会議場にて開催するのは前年に続いて2回目。感染拡大防止を考慮して今回もハイブリッド形式で開催し、総計530名(現地参加150名、WEB参加380名)の方々が視聴してくださいました。

シンポジウム会場の様子

 西尾章治郎総長が開会あいさつとして、「市民、行政、産業界、アカデミアが、新型ウイルスによるパンデミックから何を学び、未来へどう活かしていくべきかを、皆さまとともに考え、大学が果たすべきミッションを明確にしていきたいと思います」と述べました。続いて金田安史 統括理事・副学長が、CiDERの理念や活動、役割について紹介しました。

主催者挨拶を行う西尾章治郎総長

 「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」として、拠点の整備費を含め10年間で230億円規模の助成をしてくださる日本財団の笹川陽平会長と、2020年ノーベル生理学・医学賞受賞者であるマイケル・ホートン アルバータ大学教授からは、来賓としてビデオメッセージを寄せていただきました。

日本財団笹川陽平会長とアルバータ大学マイケル・ホートン教授からのビデオメッセージ

 第1セッション「日本におけるCOVID-19の現状と対策」において、脇田隆字 国立感染症研究所長からは「ワクチン接種とともに水際対策、公衆衛生、医療体制整備などさまざまな対策が必要」との提言がなされました。続く第2セッション「COVID-19から学ぶウイルスとの共存」では、松浦善治 CiDER拠点長が「ウイルス拡大の背景には人口拡大、環境破壊、都市化、動物の密漁などさまざまな要因がある。我々はウイルスとともに生きていく道を考えるべき」と語りました。

 パネルディスカッション「CiDER 3つのミッション(感染症治療予防の研究開発、医療人材育成、科学情報の発信)の実現に向けて」は、脇田所長、松浦拠点長とともに、手代木功 塩野義製薬代表取締役社長、武藤香織 東京大学医科学研究所教授、藤井睦子 大阪府健康医療部長が出演し、忽那賢志・医学系研究科教授がモデレーターを務めました。政府・自治体、産業界、アカデミアが抱える課題、さらには大阪大学やCiDERに期待される役割などについて、活発な議論が行われました。

 最後に、熊ノ郷淳 医学系研究科長が閉会挨拶を行い、有意義なシンポジウムの幕が閉じられました。

パネルディスカッションの様子

会場では大阪大学の感染症研究やCiDERの活動を紹介するポスター展示も実施しました。

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